子どもの顎の成長に大切なことは

2011年1月18日 火曜日

ライオン <4912> は、オーラルケア研究の一環として、同社包装技術研究所と日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座との共同研究において、製品開発で活用している力学解析シミュレーション技術を応用し、噛み合わせの力が小児の上顎骨に与える影響を解析した。

近年の研究において、「噛むこと」は下顎の成長や歯並びなど、成長期の口腔の発育に影響を与えることが明らかになっている。しかし、上顎の発達と咀嚼の関連性については、今まで十分な研究がされていなかった。そこで同研究所は、歯ブラシの設計や包装材料の強度解析などにおいて、力が加わる様子を分かりやすく可視化する三次元の力学解析シミュレーションを活用。この技術を歯科学へ応用し、日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 葛西 一貴教授、林 亮助助手との共同研究により、小児における咬合力が上顎骨の成長に与える影響について解析したという。

一般的に、骨は運動などの力の負荷が刺激になって成長が促進されるといわれている。同研究では、小児の上顎骨に咬合力がどのような影響を与えるのかを明らかにするため、噛みごたえのある「硬性ガム」を試料として用い、奥歯で咀嚼する力学解析シミュレーションを実施。その結果、上顎の骨が接する鼻腔側壁及び上顎正中口蓋縫合部に、咀嚼によって加わる力が集中していることが判明した。また、「柔らかいものなどを上下に噛み潰す咀嚼パターン」と、「硬いものなどをすり潰すように噛む顎の横の動きが加わった咀嚼パターン」を比較すると、「すり潰すように噛む咀嚼パターン」の方が上顎正中口蓋縫合部により大きな力が加わることが示されたという。

これにより、咬合力が上顎骨の成長点に力の負荷をかけることで、口蓋部や鼻腔底幅の成長や形成に関与している可能性が判明。またその効果は、「すり潰すように噛む咀嚼パターン」の方がより大きいことも分かったという。

Yahoo!ニュースより

京都市 もり矯正歯科

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